武士道セブンティーン!!


あちこちでバタバタと足音が騒がしい。

「ったく……何だってんの一体」


障子の隙間から顔を丸々出して外を窺う。

月明かりしかないから暗いかと思ったが、
現代のように余分な光がないからかえって明るかった。

足音に混ざって、叫び声や怒号が聞こえる。


「おいクソ女!」

「………あ?」

振り向くと、黒い着流し姿の土方が手に刀を持ってあたしを睨んでいた。

「顔出してんじゃねぇよ。足手まといは引っ込んでろ!」

「……………」


何コイツ。

マジ腹立つ。


一瞥もくれず通り過ぎた土方を、流し目に睨みながらピシャリと戸を閉めた。