「埃くさい。泥まみれ?なぁアンタ誰が一番そう思っとると思ってる?誰が一番不愉快か分かるか?」 「………ぇ」 「アンタらの仲間が命令して蔵にブン投げたんやろうが。忘れてんなよチビ」 チビオはあんぐりと口を開け、両目をこれでもかと言うくらい見開いていた。 「不気味な女。そら素性も分からん小汚ない見知らぬ女は薄気味悪いよなぁ」 ちらりと冷めきった流し目で不気味発言の男を見る。 固まったままあたしを見る男に、ニィ……と唇の端を上げて笑って見せた。 もちろんわざとである。 「ヒィッ」