武士道セブンティーン!!




「宮本?」



後ろから呼ばれ、ハッとして振り返る。


勘定の終わっていた斎藤が、怪訝な顔であたしを見ていた。


「あ、すいません。勘定、ありがとうございます」


「構わん。頼まれたからな」



斎藤は素っ気なく言うと、あたしに短めの刀を差し出した。




「脇差だ。その刀とともに、腰に差せ」



こんな風に、と斎藤が自分の腰を見せたので、同じように差して見る。


思ったよりしっかりささっていて、走っても落ちそうにない。


それより、刀の重さに驚いた。

少し重心が傾き、よろめく。




「大丈夫か」


「ビックリした……。刀って重いんだ」


「そうだろう。人を斬る重さだ」


「……ふぅん」



何だかよく分からず、生返事になる。


そんなあたしに斎藤はなにか言いたげに口を開いたが、結局何も言わず口を閉じた。