武士道セブンティーン!!




「もらえないですねぇ」


「何で?」


「何でも何も、副長の指示らしいですから。
何考えてるんだか」




〝しっかり働け〟みたいなこと言っておいて、仕事を与えないとか。

決して人数が多いわけでもないここで、あたしってば持て余されてない?



「…………ああそうか。眞希ちゃん、まだ刀がないんだね」


「え」



しばらく黙り込んだ沖田は、思いついたように口を開いた。


刀。




「そんなんじゃそりゃあ出してもらえないね。
武器がないんじゃ、いくら君でも死ぬから」


「…………」



ちょっと今、笑われた気がする。

おかしそうにとかじゃなく、何か、馬鹿にされたような。


ムッとする。


しょうがないじゃないか、何も分かんないんだから。

刀がないから、あたしはどうしたらいいっていうんだ。




「大丈夫だよ。刀なら、とても詳しい人がいるからね。
俺が言っておくから、一緒に行って見立ててもらうといいよ」


「…………ありがとうございます」



何だか良く分からないが、刀を持つための下ごしらえをしてくれるようだ。

さっきから、妙に刺々しい言葉。


やっぱり普段と違う。

何を考えているかわからないのは、沖田も同じだ。