武士道セブンティーン!!




(つーかさぁ、ぶっちゃけ沖田くんもあたしのこと避けてたよなぁ。多分)



沖田の性格だからあたしが避けても普通に向かって来そうなのに、
それが無かったってことは、沖田の方もあたしを避けていたような気がする。


何でか分からないけど、今フツーに話しかけてきたってことは、もう怒りは収まったってことなのかな。



(……いやでも、沖田の正確なら尚更これじゃ諦めがつかなそうな気も…………)



「眞希ちゃん」


「ぅおっ。ハイ」



呼ばれていたことに気づかず、返事が遅れた。


沖田はじっとあたしを見つめていた。
普段あまり見られない、真剣な瞳。真っ黒な瞳に吸い込まれそうで、少し怖い。




「なんですか」


「君、まだ巡察には行かせてもらえないの?」


「……………」



これまた、あまり触れられたくない事を付いてくるなぁ………。




〝巡察〟。

今現在、壬生浪士組には副長助勤というポジションがある。

名前の通り、副長・局長を補佐する役職なんだけど。

その副長助勤が、隊士を何人か引き連れて、京の町を巡回する…………のが〝巡察〟。


いつだったかの腕試しでめでたくも
副長助勤の補佐(パシリ)、副長の小姓というありがたーい役目を貰ったあたしは、日々忙しく働いて(パシられて)いるのだが。


未だに一度も巡察についてった事ないんだよね。アハハ。


つまり一度も町に出たことがない。