奴は自分を指差し、俺が頷いたのを見ると、 “じょしこうせい” と名乗った。 じょしこうせいが何なのか知らないが、一つ分かったのはコイツが女だということ。 それを言うと気を悪くしたのか、眉間を寄せた。 俺は近くに落ちていた白い物体を持ち上げた。 意外に重かった。 それを持って女に近付いた。 なるほど、近くて見ると確かに小さ………くはないが、細い。 華奢な身体で男だと思われたらいい気はしないだろう。