素晴らしいぐらいの怒気を感じる。分かりやすすぎて笑いたいくらいだ。

父親譲りの気の強いと言われがちなつり目がちの瞳を、更に鋭くして土方を睨む。

あっちも綺麗な切れ長の目を怒らせてあたしを睨んできた。

バリバリと息の詰まるような空気が流れる中、


「もー、似たもの同士もここまで行くと面倒くさいんですけどー」

「「は?」」

「いやいや、そんな怖い顔して睨まないでくださいよ」


沖田が困ったような呆れたような、そんな表情で笑うとふぅとため息をついた。


「宮本さん。土方さんは君が散らかした部屋片付けさせるためにここに呼んだんだって。
面倒くさいから片付けてやってよ。この人、自分じゃ片付けも出来ない童らしいから」

「は?総司テメ…………」

「宮本さんも言ってやりなよ。
“テメェよくもコキ遣ってくれやがったな、
人に面倒事を押し付けてノコノコ遊びに行きやがって、ざっけんなよクソ野郎死ね” って」

「いやもうそれは言った………つかそれがアンタの本性か」

「総司テメェふざけんなよ」


若干馬鹿にしたように嘲笑しながら、沖田は続けた。


「お互い “ごめんなさい” と “自由になりたい” ってことが言いたかったんでしょう、つまり」

「…………」