「………………」
無言で頭を抱える土方に、怪訝な顔をする。
何こいつキモチワル。
言いたいことあるならさっさと言えばいいのに…………。
「………悪かった」
「は?」
いきなりの謝罪にポカンとする。
何となく身構えていたので、拍子抜けな気分だ。
「だから、悪かったといってるんだ!」
「…………………………」
「何が?」
「………っこんの………!」
とぼけるあたしに本格的にキレたっぽい土方は
ぐわっと目を剥いた。
あ、地雷った。
「せっかくこっちが頭下げてやってるのに何だその態度は!」
「……はぁ?何ですかその言い草。それが謝る態度だっていうの?
こんな不快な気分になる謝罪初めてなんですけど」
「小賢しい!オメェに謝る俺の方が不快なんだよ!
少しはしおらしく“私も生意気でした” とか言って見やがれ!」
「頭下げる?えぇ?誰が、いつ、頭下げたっていうんです?
頭掻きむしりながら俯くのが謝罪か?
それは頭下げたんじゃなくて抱えただけだろうが。
散々上から目線で居丈高とコキ遣ってくれやがって、そんなモンで許すと思ってんのか。
礼儀知らずに生意気で返したってあたしに非は無い」
「テェンメ……!」
怒涛の勢いで紡いだ言葉に、土方は頬を紅潮させた。

