当てられたのは刀だった。信じられない。初対面にこんなもん向ける?つか、いつ抜いたんだ。全く見えなかった。

「……その怪しい格好。何故こんなところに女がいる。お前、長州の奴か?」

「チャーシュー?いや、あたし人間ですし。食えませんよ」

「ふざけてるのか」

「すんません」

取りあえず両手を上げた。無抵抗ポーズ。一生のうちにこんなことする日が来るとは。
まったく人生とは感慨深い。

「もう一度聞く。お前、長州の奴か?」

「……あの、質問の意味が分かんないんですが」

「はぁ?」