* 「………は?」 凄い声が出た。 永倉や土方、沖田など、曲者共が眉を寄せるくらいだ。 自分でも分かってる。 確かに苛立ったような低い声が出たとは思うが、あたしは地声が低いのである。 だからそんなはぁ?文句あんのかよ、 とでも言いたげな顔で見てくるのは止めてくれないか。 文句はない。むしろ好都合だ。 未来から来ただ何だと身元もハッキリしない 女を置いてくれると言うのだからな。 ただ────何でそうなんの? 『お前、俺の小姓な』 土方の小姓───なんて。