「あっづぁあっっ!!」 湯に足を入れた途端、とんでもない熱さに飛び退く。 ヤッベぇ。火傷する。死ぬかと思った。 「大丈夫かい、宮本さん」 「あ、あはは、大丈夫ですー」 あたしは引きつった笑顔で、 風呂の前で見張りをしてくれている井上さんに声を返した。 「これが五衛門風呂か………ハードかつデンジャラスな代物だ」 よく時代劇で見るような丸い深い風呂を覗き込んで、 また恐る恐る足先から湯につかる。 今度は悲鳴を上げずに済んだ。