突然の展開に呆けるクロネコ。


その頭の中では霧に消える前の4番目の言葉が何度も再生される。



『僕も、少しずつ変わろうと思う。…………君には【失望】できないや。

ばいばい、クロネコさん』


「………。」



そうしてクロネコはそっと目を閉じ、黒猫の姿となって路地裏を駆けていったのだった。


彼の思いは、本人以外だれも知り得ない…………