二次会の誘いを断り、私は暮れなずむ街の中を一人歩く。


 腕の中には純白のブーケ。

 美しいけれど、硬質な感じのするカラーを中心としたブーケは、どちらかというと麻里絵さんよりも稜ちゃんを思わせた。


 頑なに私を拒み、視線すら合わせない。

 すっくと立つ白い花。



 ――この花束を壊せたら、私の想いもいつか消えてなくなるのだろうか。


Fin