早野先輩は俺の手を掴みながら立たせてくれた。 「大丈夫です。バランス崩して転んだだけなので全然平気です」 俺は服についた土を払いながらそう答えた。 「なら良かった。来月から大会始まるんだから気をつけろよ!」 「はい!」 「「一ノ瀬ー!早野ー!」」 と呼びながら走ってくるみんな。 彼らはみんな嬉しそうな顔をしていて、俺も連られて笑顔になる。 それは作った笑顔じゃない、心からの素直な笑顔。 この仲間とサッカーをしてて初めて良かったと思えた瞬間だった。