イナズマ

ばーかの一言で流した俺の目に飛び込んできたのは、奴らの金髪。


久しぶりだな・・・そう思って眺めていた。

授業中に学校を抜け出すことがなくなったから、喧嘩する暇もないし、奴らにも出会わなくなった。

奴らからしたら、面白くなかったのだろう。

颯太は下を向いていたから、気づいていない。
今日も、奴らは手ぶらで来ていた。


俺達の暗黙のルール。
物は持たない。
やるときは、素手でやり合う。


「最近体動かしてないよなぁ・・・」


俺は、颯太に言う。


「あー」

と下を向きながら颯太は返事をする。

気づいていない。
頭の中ではまだ、怜奈へのレイザー光線を放ち続けている。

「久しぶりにいたしますか?」


颯太は、あん?と言いながら顔をあげると、奴らが俺達に話しかけてきた。