またもや店巡りスタート。


荷物を持つのは俺だから少し控えて欲しい気もするが真優の機嫌を損ねるのも嫌だったため大人しく着いていく。


ピンク系統の店の前で立ち止まりウィンドウを指差す真優。そこにはマネキンが花柄のワンピースを着ていた。



「あれ可愛いっ!」

「よし。買いに行くぞ」



やべえ。俺このまま真優の彼氏にも旦那にもなれずに財布に成り下がるんじゃねえの。



「陽?どうかしたの?」



―…ああ。もう俺財布でいいや。


コテンと小首を傾げる真優が可愛すぎてあっさり鬱は吹っ飛んだ。