はやく俺を、好きになれ。

「か、彼女って……私は!?私は葉の彼女じゃないの!?私はこんなにも葉が好きなのに!」

「生憎だけど僕は好きじゃない」

「っ嘘よ!好きって言ってくれたじゃない!」

「ベッドの中だけでね」

「……っ!」



ボロボロと涙を溢す女。もうこの光景も見慣れた。いつもこうやって葉は女を捨てる。


ぜってえ本気で好きなヤツが出来たとき後悔するぜ。まだ葉はそのことに気付いていないがな。


て言うかそこの女、お前、勤務中じゃねえのかよ。



「ああ、一つ言っておくけど僕は高校生だから」

「高校生!?」



店員はあんぐり。


……まじでコイツ見境ねぇな。