はやく俺を、好きになれ。

悩む真優に声がかかる。この店の店員らしい女。髪はパーマでカジュアル系の服を着ていた。



「いらっしゃいませ〜！何かお探しで御座いますか？」



営業スマイルで真優に近寄る店員。真優がサンダルが欲しいと言えば店員はあちこちからサンダルを探して持ってきた。



「これなんてお客様にお似合いですよ？」

「あ、やっぱり？真優も思った！」



初対面のヤツからすれば真優は自意識過剰な女だろう。だが素直で思ったことを言うヤツだから致し方ない。


心の中ではどう思っているのか分からない店員はニコニコと真優を見つめている。