はやく俺を、好きになれ。




真優は拗ねてシャンパンを飲みほす――――――て、は?



「なに?」

「い、いや」



絶句する俺に真優は首を傾げる。挙動不審な俺は意味もなく辺りを見渡す。いや、探し物だ。


なんでコイツは平然とシャンパンを飲み干してるんだ。この中には指輪を入れて置いた筈なのに。



『わ!なにこれ?指輪?う、嬉しい!ありがとう陽!大好きだよ!そうだ!このまま結婚式場を探しに行こう!真優を陽のお嫁さんにしてね!』



となる筈だった算段が狂った。俺がトチッたのか?――いや。指輪はちゃんと入れておくように頼んだ筈だ。


ウエイトレスに頼んだのはこの事だ。だが目当ての指輪はねえ。伝うが冷や汗が妙にリアルだ。


本当はシャンパンに手をつける前に気付いて欲しかったが気付いた素振りを見せなかったため放ってといたら指輪は姿を現さなかった。まさか――――飲み込んだ?


やべえ。シチュエーションどころじゃねえよ。