顔に苦渋の色を見せた俺にコイツはニヤニヤと笑う。



「なに?喧嘩してんの?まさかお前がうじうじしてる理由ってそれ?バッカじゃねえの!たかが女のことで悩むなんてよぉ!別れちまえば済む話だろうが!」



コイツの言うことも一理ある。



だが先ず俺は真優と付き合っちゃいねえ。



「どうだ?心機一転に俺等の学校に来ねえ?」

「行くわけねえだろ」

「つれねぇなぁ。女と離れたくねえってか?…お前が女に執着するとはねぇ」

「…うるせえよ」



コイツだけじゃなく、周りにいる野郎もニタニタと此方を見てくる。顔も見た目も厳ついだけあって正直気持ち悪い。


コイツ等の着る学ランは治安が悪い学校で有名だ。そこの学ランを着るだけで真優に避けられるかもしれねぇからゴメンだ。