はやく俺を、好きになれ。

ズンズンと人だかりに近づき真優との距離を詰める。


人を掻き分けたとき、真優が姿を現した。


間近で見る私服の真優はすげえ可愛いくて絡まれるのも無理はねえと思った。


『あ。陽発見』と真優が呟いたが俺の視線は違うところに釘付け。


ある一点を射るような目で見る。そこは真優の腕を馴れ馴れしく掴む男の手だった。