はやく俺を、好きになれ。

かったるい補充が早く終わることを願う。


さっさと真優の機嫌を取りに行かなきゃならねえ。とりあえず駅前のブリュレでも買って帰ろう。餌付けは合理的な戦法だ。


綿密に計画を立てていると、急に名前を呼ばれた。



「陽!」



誰だよ、と扉に目をやると去年同じクラスだった奴がいた。


サッカー部なのかユニフォーム姿で俺を呼んでいる。真夏の中部活なんてご苦労なこった。


重い腰を上げてソイツの元へ行こうとするが、俺が出向く前にづかづかと教室に入ってきた。