しばし硬直。 「あ、あの・・・?」 「あぁ、すまん。ちょっとな・・・。」 そういって、ハンカチを渡す。 「ありがとうございました。えと、水島さんでしたよね・・・?」 「あぁ。覚えていてくれたんだ・・・。」 「はい。スピーチ、かっこよかったです。」 俺のことを覚えててくれているかという淡い期待は今打ち砕かれた。