互いに距離を詰めた2人は同時に刃を振り下ろす。
手首のスナップを利かせレイピアを振るうライア。
柄を力強く握り締め素早く斬りかかるコウガ。
その2つの刃はぶつかり合い、互いに後ろへ弾かれる。
体勢を崩す中、休む暇なくすぐさま次の攻撃へと移行する2人。
突きを繰り出すライアはこれが最後の攻撃と言わんばかりに心臓へと狙いを定め、構え直したコウガは彼の細い首目掛け剣を振るう。
このままでは相討ちとなる。
誰もがそう思った。
当の本人であるコウガやライア自信もそれは理解している。
だが、どちらも引く気は無い。
死が迫る恐怖に怯える事も、臆する事も、逃げる素振りさえも見せやしない。
只真っ直ぐに相手を見据え、相手を仕留める事のみを考える。

