血を流すジークへと駆け寄るシェイラだが、その身体に放たれた矢が突き刺さる。
「ぅっ……」
「シェイ――!」
レグルは膝を折る彼女の名を呼び地を蹴った。
しかし、身を引いたように思えたライアの姿が彼の目の前に突然現れる。
「一国の次期王となる君のような存在が、こんな戦禍の中に居ちゃ駄目だよ」
顔を近づかせ言う彼は驚くレグルから銃を簡単に奪い取り、銃口を彼へと向け引き金を引く。
逃げる隙も無く、放たれた銃弾は彼の身体に風穴を開けた。
「さぁ、次は君だよ、赤目の死神」
返り血を浴びたライアは倒れたレグルの背を踏みながらクレアへと銃を放つ。
その銃弾を鎌で弾いたクレアは深紅の瞳で鋭く睨む。
「ねぇ、一族を皆殺しにした時の気分はどうだった?それはそれは楽しくて可笑しくて、抑えきれない程の快感で仕方なかったよね?」
「…黙れ……」

