Blood Tear



自らの意見を否定され、更には歩んできた道さえも拒まれる。


グッと拳を握りワナワナと身を震わすライアは身体の力を抜きフッと息を吐く。




 「…もう良いよスティング……君の話なんか聞きたくない……そんな馬鹿げた話に時間を費やしていられる程、僕と言う人間は心が広くはないんだよ……」


キッと睨むと共に現れた鋭い刃。

古びた床から突き出た幾本もの刃はコウガ達7人の身を襲う。




 「っ……!」


地を蹴り飛躍した7人はその刃から逃れるが、枝分かれするように現れた新たな刃が彼等の後を追い伸びてくる。




 「っの野郎!」


コウガとスティングは思い切り振り下ろし剣で刃を斬り崩し、並外れた運動神経を持つレオンは鋭い刃を蹴り砕く。


銃を撃つレグルは伸びる刃の軌道を変え、シェイラを抱えるジークは器用に刀でそれをいなす。


刃を見つめるクレアは無表情のままその刃をトンと蹴り宙を舞い着地。




7人それぞれが危なげなく身を襲うその攻撃から回避し身を守ったのだった。