上体を屈めたライアは頭上を通過するレオンの左足を確認するとナイフを構え体勢を崩すレオンの懐へと潜り込む。
「くっ……」
何とか体勢を立て直そうとするレオンだが間に合わない。
後は引いた刃を突き出すだけ。
それで彼はレオンを仕留める事ができる。
しかし、それを遮るように背後に回り込んだクレアが彼を襲う。
がら空きのその背中へと掲げた鎌を振り下ろすクレア。
彼女の存在に気づいたライアは突き出そうとしていた刃を後ろへと回し、振り返る事無く振り下ろされた鎌を受け止めた。
「ざ~んねん」
「うっ……!」
鎌を弾くとクレアの腹を蹴り上げ突き飛ばす。
その隙に状態を立て直したレオン。
瞬時に拳を振るうが、それも身を反らし交わされ、顔の真横を通過した腕をライアによって掴まれてしまう。
そして彼は見た目からは想像できない程の力でレオンの腕を引くと力一杯突き飛ばした。
「ぁ、うわぁ……!」
「……!?」
壁に身をぶつけ痛みに耐えるクレアだが、そんな彼女目掛け飛んでくるレオン。
互いに避ける隙も無く、そのままレオンはクレアに突っ込んで行った。

