Blood Tear



 「その瞳でなくても、貴女はディアルド家の娘です。髪色も瞳の色も異なっていようが、貴女は父様と母様の愛した実の娘です」


 「嘘を吐くな!そんな気休めなど聞きたくない!」


 「僕は知っています。貴女の過去も、両親の過去も」


悲しそうに言うリオンの言葉に耳を塞ぐシエンだが、彼はそんな彼女を気にする事なく話を続ける。




 「15年前、産まれた貴女を抱き締めていたのは、紛れもなく父様と母様だった。 産まれたばかりの貴女を抱き締め歓喜の声をあげ、喜びの涙を流していた。2人は貴女が神の瞳を受け継いでいない事に安心し ていました。 この力に苦しまなくて済むと、辛い思いをさせなくて 済むと。

貴女は父様と母様の、本当の娘なんですよ、シエン」


3人の過去を視たリオンだからわかる真実。


彼はどうにか彼女を説得しようと熱心に語る。



そんな彼の気持ちが届いたのか、シエンは揺れる瞳で 彼を見上げた。