Blood Tear



 「レオン!」


一階に降りてきた男に素早く近づき剣を振るうコウガだが、男はシエンの声を頼りにそれを防ぐ。



攻撃を弾かれ一旦後ろに跳んだコウガは銃声に振り返るが男が斬りかかってくる。




 「くっ……」


 「ギル、ウィズの前方1mに射撃」


剣を弾き難なく交わし距離を縮めようと床を蹴る。


が、数歩足を進めた後コウガは反射的に足を止めた。



直後、彼の足元に突き刺さる銃弾。



あのまま男に斬りかかっていれば、この銃弾がコウガに命中していた。




ゴクリと生唾を呑むと再び鳴り響く銃声。


コウガは振り返りながらその銃声を剣で弾く。




 「痛ってぇなぁ……」


倒れていたレオンは肩を押さえ起き上がる。


咄嗟に身を捻り銃弾の軌道から逸れたが、完全には避けきれず肩を負傷したようだ。




 「大丈夫か?」


 「あぁ。それにしても、面倒な力だな」


 「神の瞳を使って攻撃の先を視るとは、厄介な事になった」


レオンに近づいたコウガは傷の具合を確かめる彼に手を伸ばす。


その手を借り立ち上がると敵に目を向けたまま2人は話し、鳴り響いた銃声と共に2人は離れる。




 「視える……過去も…未来も……全てが……全てが視える……」


神の瞳を手にした彼女。


何よりも一番欲しかったものが手に入り、人が変わっ たように歓喜の声をあげていた。