小学校から彩の家まで、歩いて10分程度の距離…

私と慶太はあまり会話をすることもなく、ダラダラと歩きながら、彩の家に向かった。





……………



「一応…彩にメールしてみるね」

「うん…」


彩の家の前に着き、私は彩にメールをした。

慶太は、家の横にある電柱に寄りかかりながら、またあくびをしていた…



慶太…あんまり喋らないな……

私がお酒飲んで迷惑かけちゃったから、怒ってるのかな。


慶太を横目で気にしながらも、彩にメールを送信すると、すぐに返事がきた。




「…彩起きてるって。勝手に、玄関から入って大丈夫みたい…」

「そっか…」


私はそう伝えると、慶太は寄りかかっている体を起こした。




「これから帰るの?」

「うん…帰って寝る」

「そう…」


なんだか、ぎこちない会話。



「あ、そうだ。これ…ありがと」


私は慶太から借りて羽織っていたシャツを、脱いで慶太に差し出す。




「…いい。持って帰って来て」

「そお?…わかった」