「っ~~ー」

あたしは息が苦しくなって、ドンドンと徹の背中を叩く。

「っふぅ~」

酸素を求めて少し口を開ける。

「んんんんん?!」

始めての感触に思わず声が出る。

「ふぅ……やぁ…」

クチャ…と変な音が聞こえる。

「とおるぅ…」

そんなことを言っても徹は聞こうとはしない。

そして、5分ほどたって、やっと唇が離れる。

ハアハアと息を切らしているあたしに対して徹は息一つ乱れていない。

「柚かーわいーっ」

「もうっ!徹のばかっ!」

「じゃあもうしなーい」

「…ぅ…」

「ん?してほしい?」

「してほしい…デス」

そう言うと徹はちゅッと触れるだけのキスをして、家へ戻って行った。