「あ、明日香……お前、よく平気だったな」
そう言い、よろめきながらこちらに歩いてくる翔太。
その膝は、ガクガクと震えていて、どれだけ怖かったのかという事がわかる。
「私は一度、屋上から落ちてるからね。今日は綱があったから、それほど怖くなかったかな?」
「いやいや、落ちてたら恐怖心は大きくなるだろ。お前の方が俺より全然度胸あるわ」
翔太はそう言うけど、私なんて皆に支えられてただけだし。
それよりも、屋上に見える高広が、どうやって降りるのかが気になっていた。
すると……。
先にロープを下ろし、それを握り締め、屋上から後ろ向きに飛び下りたのだ。
「あ、あいつ……クレイジーだな」
ズレた眼鏡を直す事も忘れ、高広の姿を見ている翔太。
両脚でしっかりと綱を挟み、手で送るようにゆっくりと屋上から降りて来る高広は、お世辞にも格好いいとは言えないけど、それでも頼もしく思える。
そして、高広が地面に着いて、私達の方に向かって歩いてきた。
「さ、行くか。今日で『カラダ探し』を終わらせようぜ」
綱をつかんでいた手が痛いのだろう。
手をこすり合わせたり、ズボンにこすりつけたり……。
我慢している事は目に見えてわかった。
「あ、あぁ……それじゃ行こうか」
そう言い、よろめきながらこちらに歩いてくる翔太。
その膝は、ガクガクと震えていて、どれだけ怖かったのかという事がわかる。
「私は一度、屋上から落ちてるからね。今日は綱があったから、それほど怖くなかったかな?」
「いやいや、落ちてたら恐怖心は大きくなるだろ。お前の方が俺より全然度胸あるわ」
翔太はそう言うけど、私なんて皆に支えられてただけだし。
それよりも、屋上に見える高広が、どうやって降りるのかが気になっていた。
すると……。
先にロープを下ろし、それを握り締め、屋上から後ろ向きに飛び下りたのだ。
「あ、あいつ……クレイジーだな」
ズレた眼鏡を直す事も忘れ、高広の姿を見ている翔太。
両脚でしっかりと綱を挟み、手で送るようにゆっくりと屋上から降りて来る高広は、お世辞にも格好いいとは言えないけど、それでも頼もしく思える。
そして、高広が地面に着いて、私達の方に向かって歩いてきた。
「さ、行くか。今日で『カラダ探し』を終わらせようぜ」
綱をつかんでいた手が痛いのだろう。
手をこすり合わせたり、ズボンにこすりつけたり……。
我慢している事は目に見えてわかった。
「あ、あぁ……それじゃ行こうか」



