私は、日中の健司が、何をしているのかが気になっていた。


健司にも、話をきいてみないとわからない事があるだろうから。






「は? 明日香、それ本気?」


通学途中で、留美子と合流した私達は、健司の様子を見にいく事を提案した。


八代先生との話は翔太に任せればいいし、理恵も嫌がるだろうから、翔太と一緒にいてもらう。


男性が恐いかもしれないけど、翔太はまず間違いなく変な事はしないから。


だから、行くのは私と留美子と高広の3人。


「本気だよ。だってさ、私達が八代先生の話を聞いても、翔太に説明してもらわないとわからないんだもん。だったら、他にできる事をしようよ」


私の言葉に、あからさまに嫌そうな表情を浮かべる留美子。


その気持ちはわかるけど、健司が豹変した理由を突き止めないと、カラダを探し終えるまで、毎晩「赤い人」と健司のふたりに追いかけられるのだ。


まあ、私達が行ったところで、健司が元に戻るわけじゃないだろうけど。


それでも、昨夜は校舎に入るまではおとなしかった。


ニヤニヤと笑ってはいたけれど、顕著に変化が現れたのは、あの叫び声から。


だったら、昼間に会う分には、それほどの危険はないと思う。


あくまでも、私の希望的観測だけれど……。


「明日香が行くなら、俺は行くぜ。『昨日』の事もあるからな」