別れの原因となったのは男。



煌姫ちゃんが進路が決まったと大喜びした1週間後、煌姫ちゃんがその進路のことで先生と口論してるのを見かけたんだ。



煌姫ちゃんが掴んだ“進路は”超一流の大学。


けれど煌姫ちゃんはそこを蹴って、超一流企業に入社を希望したという。



当時はワケがわからなくて。


煌姫ちゃんが人の何倍もの努力の末に、第一志望の大学の合格通知をもぎ取ったのを、知っていたから。



『俺は!美珠と別れてでも追いかけてぇ“男”がいるんですよ。その男が社長なんですけどね、とにかく傲岸不遜で』


『先生は認めないぞ』


『誰が認めようと認めまいと、俺は決めたんですよ。傲岸不遜だけど、やる時はやる。悪魔のようで天使なあいつに……一生ついていくって』


『千煌、いい加減にしろ』


『悪魔のようでいて天使なあいつに、“私”は命を捧げたんです』



それが、あたしと煌姫ちゃんの最後。