「退けカス。こいつは俺のモンだ」 「龍矢?!」 「アヤに聞いた。アヤは今愛人と一緒にいる」 ほっとしたような顔をして俺の後ろに隠れる美珠。 その美珠の手が震えている。 美珠がこの男に持ちかけた「取引」の内容も解ってる。 「無理すんなよ、処女のくせに」 「な……!何で知ってるのよ」 処女と聞いて、男の顔色が変わった。 そりゃそうか。 俺が手を出さないはずがないと、きっとコイツも思ってるはずだからな。