親父の姿は、あの日から何も変わっていなかった。 ただ、透けているだけ。 千「そう言えば、お袋は?」 僕が訊ねると、親父は悲しく笑った。 父「母さんも、悲しいなぁ………」 千「………は?」 父「"お袋"なんて1回くらい呼んでほしかったろうに。」 今………親父は、何て言った? "呼んでほしかった"? そんな言い方、まるでお袋が死んでるみたいじゃねぇか。 ………あ、もう親父もお袋も死んでるのか。