「…また来たのね」 蒼太のお墓に行くと、茜さんが私を待っていたかのように立っていた。 冷たい目で私を見つめている。 でも、そらしちゃいけない気がして――― 私は茜さんの目を見つめ返した。 「来ないでって…言わなかったっけ」 「…言われました」 「じゃあ…なんで?」 なんで…か。 この行動に理由をつけるとしたら… それは…… 「私が、来たかったからです」 これ以外、ないだろう。