「…て言うか、今授業中じゃないわけ?」 私は一人になりたい。 それに… 私、男は嫌いだから。 早く消えてほしい。 「頭痛いって言って抜けてきた」 …要するにコイツもサボりか… あーあ、どうしよう。 帰ってくれそうにないし… 一人の時間が台無し… 「榊さん、おでこ、腫れてる」 「へ?」 気づいたときには――― 榎本の温かい手のひらが、私の額に当てられていた。