「ッきゃあああああっ?!」 ――ガツッ!! 驚き過ぎて、柄にもなく悲鳴を上げてしまった。 その上勢いよく顔を上げたせいで、その『誰か』と私のおでこはぶつかって。 しばらく二人して、おでこを押さえて悶絶していた。 …てか、誰よ一体?! あまりに突然のことで、顔を見てなかった。 痛みで潤んだ目のまま、まだ額を押さえて転がっている奴を見た。 …見覚えある。 アイツ、確か… そうだ。思い出した。 同じクラスの、榎本 蒼太。