うつむきがちだった顔を上げると、シロと目が合った。 シロは私に微笑みかける。 …嘘じゃ…ないんだよね… 「じゃあさ…… 蒼太のこと、よみがえらせてよ」 なんでも願いが叶うなら。 巨万の富よりも。 幸せの約束された未来よりも。 私はこの願いを選ぶだろう。 「…それは出来ないんだ」 ――…え… 悲しげに呟くシロ。 その姿は嘘を言っているようには見えなかった。 「なんで…」 「生物の生と死…これだけは変えられないんだ」 なんだ… やっぱり、蒼太には会えないんだ。