息子が箱を拾ってきた。何も入ってないダンボール箱だ。 「お墓で拾ってきたの。拾ってほしそうだったから」 息子がわけのわからないことを言う。 気味が悪かったが、なんとなく捨てられず、箱は、台所の隅に置いておいた。 夜中、箱の中か、骨を折るような音が、時々聞こえてくる。