♪ピピ♪ピピ♪ピピ♪ 規則正しい電子音が、徐々に耳に流れ込む。 手足をばたつかせながらその音に意識を向ける。 その意識と共に私の眼球は開き、現実へと誘われた。 「ゆ………、ゆ、め?」 そう声に出した瞬間、目覚まし時計がわりの携帯電話を手に取り時間を確認した。 「ヤバッ……」 ケイタイのデジタル時計はアラーム時刻からすでに10分は経過していた。