ATMには他に客は居なかった。バッグからキャッシュカードを取出し、機械へと差し込む。先ずは一万円だけ降ろして残金の確認をしよう。機械の画面に表示された残金は31万円だった。仕方ないか。定期は降ろせないし、これだけでも降ろしておこう。レシートも出しておいたほうが都合が良いかも知れない。
降ろしたお金を財布に入れ、車に乗った。
さあ、警察に向かおうか。エンジンを掛けた時、突如後席のドアが開いた。私の思考回路は空転を始め、何がどうしたのか判断に苦しんだ。すぐに喉元に冷たい刃が当たった。
「車を出せ。騒いだら殺すぞ」
思考出来ない私は、その声のまま車を発進させた。
「よし。じゃあ、俺の言う通りに進め。変な真似はするな。いきなり殺すからな」
麻痺した思考が少しずつ回復してくると、私の顔は蒼白となった。
降ろしたお金を財布に入れ、車に乗った。
さあ、警察に向かおうか。エンジンを掛けた時、突如後席のドアが開いた。私の思考回路は空転を始め、何がどうしたのか判断に苦しんだ。すぐに喉元に冷たい刃が当たった。
「車を出せ。騒いだら殺すぞ」
思考出来ない私は、その声のまま車を発進させた。
「よし。じゃあ、俺の言う通りに進め。変な真似はするな。いきなり殺すからな」
麻痺した思考が少しずつ回復してくると、私の顔は蒼白となった。


