素敵な上司とキュートな部下

ドライブインで遅めの昼食を食べ、再び高速道路をひた走ると、山頂に雲が掛かる富士山が間近に見えて来た。


「わあ。富士山ってやっぱり大きいわね……。それに綺麗」

「ですよね……。さすがは世界遺産って感じですね?」

「そう言えばやっと世界遺産に認定されたのよね? 何で今までダメだったんだろう」

「何でですかね……」


そして高速道路から専用道路へ分岐し、富士の五合目へ向かう長い長い登り坂を、二人を乗せた車は苦もなく軽快に駆け上がって行った。大輔の車のエンジンはツインカムターボで、かなりの馬力があるのだ。



五合目に着き、二人が車から外に出たら、涼しいを通り越して寒いぐらいだった。


「ちょっと涼しすぎますかね?」

「そ、そうね。でも、凄くいい眺めね?」

「そうですね。天気が良くてよかったです」


二人が向く北の彼方には、黒々とした南アルプスの山々が連なっているのが見えた。