素敵な上司とキュートな部下

「僕だって、あんな仕打ちをされたら泣いちゃうと思います」

「本当に?」

「あ、いや……泣きはしないかもですが、相当落ち込むと思います。それに……」

「ん?」

「主任は“いい年”なんかじゃありません」


大輔の澄んだ瞳に見つめられ、加奈子は堪らず目を伏せた。その瞳に、魂が吸い込まれそうな気がしたから。


「ありがとう。でもね、私はもう32なのよ……」

「知ってます」

「そう? 嶋田君より8つも上だもの……」

「7つです」

「え?」

「僕、今は25ですから。来月までは7つしか違いません」


大輔の言葉に、加奈子は思わず顔を上げた。


「来月って……知ってるの? 私の誕生日」

「はい。主任の事は色々知ってますから」

「どうして?」

「ファンですから」

「ファン?」

「はい。実は僕、主任の隠れファンなんです。ずっと前から……」

「からかわないでよ……」

「からかってなんかいません!」


再び大輔から真剣な目で見つめられ、加奈子は顔がカーッと熱くなるのを感じた。