素敵な上司とキュートな部下

「告られないなら、自然に仲良くなるしかないわね? そしていつの間にか、恋人同士になっていた、ってね? 大人同士は案外そういうケースが多いんじゃないかしら」

「なるほど、そうかもしれないですね?」

「美由紀ちゃんは毎日嶋田君の隣に座ってるんだから、ものすごく有利だと思うわよ?」


(そう言う私も、これからは彼の隣だけどね)


「はい、確かにそうなんですけど……」


美由紀の表情が冴えない。


「どうしたの?」

「何ヶ月も経つのに、私達の関係は全然進展しないんです。さっきも言いましたが、先輩は私を女と思ってないみたいで、仲は悪くないと思うんですけど……

これからもこれ以上は進展しそうもなくて、その内先輩に好きな人が出来ちゃうんじゃないかと……」


そう言って、美由紀は今にも泣き出しそうな顔をした。