素敵な上司とキュートな部下

「部長、二次会に行きましょうよ……」


一次会がお開きになったところで、大輔が明るい声で香川に行った。大輔はそこそこに酔っており、彼は酔うと陽気になるタイプだ。


「二次会かあ。しかし主賓の岩崎君は疲れてるだろうしなあ」

「えー? 私は元気ですよー。二次会行きましょう!」

「い、岩崎君……?」


加奈子もまた、酔うと陽気になるタイプだった。大輔以上に……


「だそうですよ? 行きましょうよ、部長……」

「わかった。行くか? おーい、二次会に行く人はいるかな?」


香川は店を出ながら、部員のみんなに聞こえるように大きな声で言った。

しかし……


「すみません、明日は早いんで……」

とか、

「体調があまり良くないので……」

などなど。中には無言で逃げるようにして帰って行く部員もいて、結局その場に残ったのは、香川、加奈子、大輔、美由紀の4人だけだった。