素敵な上司とキュートな部下

しばらくして大輔と剛史は下へ下りて来た。大輔は心なしか頬を赤らめ、剛史はそんな大輔の肩をポンポンと叩いた。

大輔は剛史に何か悩み事を打ち明け、剛史に励まされたり、あるいはアドバイスをもらったような、そんな状況が窺えるが、加奈子はそれを自分とは無縁の事と思っていた。


それから間もなくして大輔は帰る事になった。


「今日はありがとうございました」

「おお、がんばれよ」

「はい」


そんな大輔と剛史のやり取りの意味も、加奈子は知る由もない。


「そのまま二人で出掛けたらいいんじゃないか?」


大輔を見送るため、彼に続いて加奈子がサンダルを突っ掛けたところで、後ろから剛史がそんな事を言った。


「な、何言ってんのよ……」


咄嗟にそう言ったものの、それもいいなあと加奈子は思った。