素敵な上司とキュートな部下

その晩、加奈子は志穂に電話をした。このところのモヤモヤした気持ちに、打開策を求めて……


「という事なのよ……」

『あんた、それは自慢?』


花火大会に纏わるあれやこれやを加奈子が話すと、開口一番志穂が言った言葉はそれだった。


「ち、違うの。そうじゃなくて……」

『冗談よ。他の子の言葉ならそう受け取るところだけど、あんたの性格はよく分かってるから。要するにどうしていいか分からなくて困ってるんでしょ?』

「そうそう、そうなのよ……」

『やっぱりね。「イケメン二人に好かれて贅沢言わないで」って、本当なら言いたいところだけどね……』

「やっぱり贅沢なのかなあ」

『ま、それは置いといて、加奈子が困ってる事は確かだもんね? 何とかしたいよね?』

「そうなの。ねえ、私はどうしたらいいと思う?」

『そうね……』


加奈子にとって頼り甲斐のある親友の志穂でも、さすがに肝心なところでは考え込むのだった。