そして自分もベッドに上がり私の上に跨ると、目を少しだけ妖艶なものに変えた。


「俺も菜都のことが大好きだってこと。なぁ、ちょうど良かっただろ?」


そう言って顔を近づけると、やっぱり私の言葉を待たずに唇を重ねた。


今までのキスとは明らかに違う、その先を求めるような濃厚で深いキス。


チュッと合わせるだけでは許してもらえず、唇を無理やりこじ開けられると、容赦なく舌が入り込んできた。


「ん……っ」


キスは初めてじゃない。四年前までは彼氏もいたし、最近は龍之介ともした。不本意な状況ではあったけれど。


でも、こんなにも心揺さぶられ欲情をかき立てられるキスは初めて。


龍之介のひとつになりたい───


私の中に自然に芽生えた想いは、身も心も熱くさせた。


「龍之介……」


彼の名を呼び首に腕を回す。


少し驚いたように唇を離した龍之介が、愛おしそうに私の頬に大きな手を当てた。


「菜都は……。こんな俺でも好きでいてくれるよな?」


「え……」


龍之介の目が一瞬、悲しげに揺れた……。


そんな気がして口を開こうとして、その唇をキツく塞がれる。


なんで、そんなことを聞くの?


龍之介が言った言葉の意味はわからないけれど、私は龍之介が好き、大好き。心から愛してる。


その気持ちが伝わるように自分からも舌を絡ませると、シーツをギュッと握っていた手をそっと握られた。。


「抱くぞ」


その言葉は私の身体を更に熱くさせ、中心を甘く疼かせるのに十分で……。


そして互いが互いを求め合いひとつになると、この上ない喜びに身体が満ちていった。